広告代理店への就職はやめておけ。現役で働く本人が解説。

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「絶対に広告代理店への就職したい!」と強く希望している人にとっては、あまり良くない内容かもしれない。しかし、希望する人こそ読んで、「それでも就職したい!」と強い意思があれば、読んでもらうといいだろう。

私は、四国の高知で広告代理店に勤務している「あどーかる」だ。
現在は営業として10年目に入ろうかという、いわば中堅になるのだろうか。

最初に、広告代理店と聞くと、やはり「電通」「博報堂」が一番に浮かぶことだと思う。地方とは大きく異なるだろうが、私が営業として実際に働いた経験に基づいて記事にしていく。

デザイナーやプランナーを目指している方にとっても、少しは参考になるだろうと思う。

早速だが、この記事では大きく5つに分けて説明する。

  • 多すぎる業務
  • 広告代理店と言えば「残業」
  • 根強い属人化
  • クライアントへの接待
  • イベント業務や出張

それでは、説明していこう。

多すぎる業務

何と言っても、大なり小なり業務が多いのが問題だ。

小さい業務では、会社内でのリスト作成から提案書作成といった事務作業。そして、大きい業務で分かりやすいものであれば、CM撮影である。

しかし、CM撮影だからといって、事務作業が全くないというわけではない。ただ、分かりやすく回答すると上記なのではないだろうか。

営業だからといって、ただ外回りのみをしているわけでもない。クライアントと打合せした内容をデザイナーへ伝えるために簡単なデザインラフを作成。また、社内でのデザインチェック、そして企業からの修正依頼等、一つの広告デザインを仕上げるために、多くの工程がある。

そして、これらのようなものをいくつも同時進行でこなすマルチタスクだらけなのが、広告代理店の仕事といってもいいくらいだ。

デザイナーとしても多くのデザインを同時進行でこなし、さらには広告デザインに使用する素材を撮影する必要がある場合には、終日撮影という日も珍しくない。丸一日を費やすということは、デザインする時間が無いということである。

もちろん、撮影には事前調べのためにロケハンを行う。そこには、営業やデザイナー、またプランナーといった多くの人が関わってくる。

世の中にあるたった一つの広告物を提供するために、裏側では多くの人間が労力を費やしている。

広告代理店と言えば「残業」

地方広告代理店と言えば「残業」イメージ

広告代理店のイメージと言えば「ブラック」だろう。

この業界に限ったことではないが、広告代理店はブラックだと昔から言われている。たしかに間違いではないだろう。

日中は打合せばかり行い、会社に戻っては事務作業をスタート。夜中まで提案書などを作るという残業も多い。そうしないと業務が多すぎて終わらないのである。

以前は、私もよく夜中まで会社にいたことがあった。今は家庭を持ち定時から30分以内で帰るようにしている。しかし、、、実は、家で仕事をしている。会社で残業をするのではなく、家に帰りご飯を食べ、お風呂にも入り、さぁ寝るぞ!という手前から残業を開始する。単に、場所が変わっただけなのである。

結局は、先に話をした「業務が多い」ということから、どうしても残業になってしまうという現状だ。マルチタスクでどんどん仕事を進めていかないと、残業が多くなる一方だ。

根強い属人化

広告代理店では、属人化になる傾向もある。

属人化とは、クライアントの営業担当を一人で何年も続け、その人しか仕事の状況や進め方が分からない状態のことである。

当然、属人化の状態で新しい仕事が入れば、業務量が単純に増えていくというスパイラルになる。

従業員で平等に仕事を振り分けるということは、地方の広告代理店ではなかなか見られないことだと思う。

1人の営業が、長い間同じクライアントを担当するため、窓口の人とは交流も深くなり良いことではある。しかし、その反面、クライアントの引継ぎということが上手くいかないということも多々起こっている。

属人化により、仕事を常に一人で抱え込むために業務過多に陥るということも広告代理店のあるあるなのだ

クライアントへの接待

クライアントの接待も大事な仕事だ。とは良く言ったものだ。

実際に接待することで、売上にもつながるのは事実だ。しかし、飲みの場での接待が多く、どうしても業務時間後の夜になってしまい、帰宅が遅くなってしまう。

日が変わるまで、飲みが続き、二日酔いということもしばしば。さらに、次の日は通常どおり仕事をこなさないといけない。そんな状態では、仕事の質も低下し、ダラダラと仕事をすることにもなってしまうのだ。

飲み以外でもゴルフで接待をする場合もある。
ゴルフとなると朝早くからスタートし、夕方手前くらいで終了というイメージだろうか。ゴルフが終わると、帰宅できる。と思いきや、そこから夜の接待が始まる。

昼はゴルフ、夜は飲み、という丸一日を通常業務をこなさずに終了するということが発生するのだ。

つまり、その分の業務を補填するために、残業につながってしまうのだ。

このように接待も広告代理店の重要な業務の一部みたいになっていたが、2020年のコロナ禍により、接待もかなり減った。

まず、飲みの場にいけないことはもちろん、忘年会などが実施されなくなったからだ。

例年であれば、11月に入ってくると忘年会シーズンとなり、取引先との忘年会ラッシュとなる営業マンも多くいる。

2日連続、3日連続なんてものは、当たり前。

「飲み会の場が大好きだ!」なんて方は、喜ばしいのかもしれないが、取引先と一緒にいるため気が抜けることはない。

つまり、広告代理店へ勤務する方は、少なからず接待というものは必ずあると思って入社したほうがいいだろう。

※私は、飲みもゴルフも好きなため、全く苦痛には感じていなかった。むしろ、喜んで参加していたということだけは伝えておこう。

イベント業務や出張

広告代理店には、イベント業務や出張も外せない。

通常の広告営業は、平日でこなすのだが、イベントや出張となると、どうしても土日祝になってしまう。イベントが毎週続くときには、「いつ休めばいいんだ?」という思考にもなってしまう。

私は、あまり出張は無いのだが、イベントや出張は楽しいという面もある。

イベントで来場した親子などが楽しんでいる姿を見ると、「やってて良かった」と感じられる。出張では、地元とは違う食文化を楽しむことができ、やはり行ったことのない土地へ行くことはワクワクするのは言うまでもない・・・

秋ごろになってくると、毎週イベント業務ということもあり、土日にゆっくり休むこともできない。土日にイベント業務を終えると、週明けには通常業務の開始。

そんな状態だからこそ「いつ休むんだよ!?」と言いたくなるのはもちろんだ。そして、会社自体も休みを取るようには言うが、クライアント対応は平日なため、どうしても出勤してしまうという、、、

広告営業だけが、広告代理店の仕事ではないと考えて間違いないだろう。

まとめ

以下のことについて、私なりの体験や考えを踏まえて記事にしてみたのである。

  • 多すぎる業務
  • 広告代理店と言えば「残業」
  • 根強い属人化
  • クライアントへの接待
  • イベント業務や出張

人によって、感じ方は様々だが、一般的には広告代理店によくある事象だと思う。

ただ、イベント業務や出張は、「好きだから」「楽しいから」という理由付けにもなっており、そこを目指して広告代理店を目指すということも良いのかもしれない。

「広告代理店への就職はやめておけ」というタイトルにしているが、実は広告代理店に興味を持ってもらいたい。知ってもらいたいというために記事にした。

興味がある方は、広告代理店について、色々と調べてみてはどうだろう。

もちろん残業がない広告代理店も実在していると思う

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